台湾一周自転車の旅

15日目 台南-嘉義

2010年02月01日 晴れ

台湾地図 昨日は心底恐ろしい1日でした。僕+日本人スタッフ2人の中年男3人が、何か悪いものにとりつかれたかのように1日で10軒の店をはしごし、ひたすら食べまくったのです。台湾南部の食べ物は確かにおいしくてボリュームたっぷり。僕はお金を払わずに南部グルメを満喫したわけですが、昨晩ホテルへ戻ってからお腹の調子がおかしくなり修羅場を迎えました。そして今朝起きてみると、僕の素敵な顔がプックリとした肉に埋もれていました。

 適量を食べる。そして食べ物を大切にするということは、つまり自分自身を大事にするということだと痛感しました。なので今日はむちゃ食いはしません。メインは色んなスポットへ行くこと、と決めました。

大同肉包の脇役に注目

 僕らの地球に優しい節食活動を祝して、今朝はホテルそばの大同肉包で豪勢な朝ご飯を食べ、自分たちを応援しました(え、節食するんじゃないの?(;^_^A )。この肉まんのお店は特に行ってみたいお店リストに入っていませんでしたが、カーナビで偶然見つけ、たまたま近くにあったので行ってみることにしました。まだ朝の7時過ぎですが、お店は大盛況。人気店のようです。なんとか席を見つけて看板メニューの肉まんに蛋餅とギョウザ、ミルクティ、豆乳などを注文しました。再びたくさんの食べ物がテーブルにぎっしり。僕ら3人は前世で常に飢餓状態だったに違いありません!!

 大同肉包は肉まんが人気メニューですが、それは期待していたほどの味じゃありませんでした。餡は僕好みの昔ながらの味でしたが、皮は手作り独特の歯ごたえがなかったので、100点満点はつけられません。が、目立たない脇役のギョウザ(招牌煎餃)が僕ら腹ペコ3人衆のハートをがっちりとつかんだのです。皮がもちもちで食感がいいだけでなく、具にはしっかりと味がしみ込んでおり、調味料なしでも十分いけます。まるで30歳の女性のように、青臭さもおばさんっぽさもなく、ちょうどいいバランスを保っているのです。

  • ギョウザ(招牌煎餃)
  • ギョウザ(招牌煎餃)
  • 蛋餅
  • 蛋餅
  • 肉まん
  • 肉まん
  • 大同肉包
  • 大同肉包

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七股鹽山

 朝食を終えてから、僕らは車で七股鹽田へ向かいました。七股鹽田は台湾南部に位置し、熱帯季節風の気候で1年中気温が高く湿度も高いところです。雪なんて当然降らないし、カキ氷がとろけるのもめちゃくちゃ早いです。
 でも、七股では貴重な銀世界が見られます。溶けなくて登れる楽しいところです。無造作に置かれたソリが雪国の冬風景を演出しています。でもここは南国熱帯の台湾なんです。日本人スタッフもこの光景に圧倒されていました。この雪山、実は雪ではなく塩でできているんです!!

 台南は気温が高く、海沿いの土地は塩分を多く含んでいるため、作物の栽培には不向きのところです。なので七股では製塩が主要産業でした。まだ精製されていない粗塩を小高い丘のように積み上げて管理していました。真っ白な粗塩は、遠くから眺めると小さな雪山のよう。白く繊細で透き通った山の風景はちょっと特別です。
 台湾の製塩産業が廃れてしまってから、高さ約20メートルの塩山はそのまま放置されたのですが、その間に自然の力で結晶となり、ガチガチに固まってしまいました。台鹽公司はこの塩山を開放することにし、「塩」は再び台南七股の名物となったのです。

 塩山を上っていくと、硬いコンクリートを踏んづけたような感じで、思い描いていた柔らかい雪の感触とは程遠いものです。よく見ると塩の結晶ばかりですが、その1粒1粒が水晶のようにきれいです。が、本来真っ白だったであろう塩山は、みんなに踏まれ続け、さらに空気中のホコリに覆われ、黒っぽく汚れています。巨大なのり付きのおにぎりのようにも見えます。

 七股鹽山にはもう1つ名物「鹹冰棒」があります。しょっぱい棒アイスです。ウソじゃありません。塩漬け卵黄、くるみ、アーモンド、梅など何種類かあります(全20元/本)。塩漬け卵黄とくるみの棒アイスを購入し、塩山の一番高いところで短パン姿で熱い海風に吹かれ、しょっぱくて甘い棒アイスを食べ、カラフルな列車を眺め、鹽田の美しい風景を満喫。そして雪のようでおにぎりのようでもある塩山。全て台南の七股でしか体験できないことです。

  • 七股鹽山
  • 七股鹽山
  • 七股鹽山
  • 七股鹽山
  • 七股鹽山
  • 七股鹽山
  • 鹹冰棒
  • 鹹冰棒

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カキを求めて

 塩山を後にし、僕らは車で海沿いの道を南へ進んでいきました。道の両脇にはカキの養殖池があります。七股は地形が特殊で、沿岸はくぼ地がおおいため、製塩だけでなくカキの栽培にも適しているそうです。大きくて新鮮なカキが棒にぶら下がり池に並んでいます。風に乗ってやって来る潮の香りが僕を誘惑します。もしここに海鮮用のタレがあったら。そのタレを新鮮なカキにちょちょっとつけ、大口開けてガブリ。カキの甘い汁がたまらないはずです。

 空きっ腹を抱えて食べ物の誘惑と戦いながら道の脇にある堤防を上っていきました。海上ではカキをたっぷりと積んだ船が次々に戻ってきています。いかだに乗って、カキ養殖の様子を見学し、そのついでに大粒のカキをほおばりたかったのですが、今日は平日。観光客が少ないためいかだもお休みでした。いかだに乗れず、カキも食べられません・・・こんな時に限ってお腹が空いているんです。
 あきらめきれない僕らは、カキを食べ損ねた悔しさをバネに行き先を安平老街に変更しました。ここには「陳家蚵捲」というカキ料理の有名店があるんです。台南の七股へ来たら、カキは必食です。

  • 海辺の様子
  • 海辺の様子
  • 養殖カキ
  • 養殖カキ
  • 海
  • カキを積んだ船
  • カキを積んだ船

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陳家蚵捲

 陳家蚵捲は周氏蝦捲と見た目が似ていますが、作っているものは全く違います。蝦捲はエビがメイン食材、蚵捲は新鮮なカキが入っています。どちらも作り方がよく似ていますが、味は全く違います。揚げたてサクサクの蚵捲は、カキの汁がたっぷりで潮の香りがふんわりとただよいます。こちらのお店のオリジナルメニュー「蝦派(エビのパイ)」はおいしくておすすめ。蝦捲に似ていますが、具は蝦捲よりも豊富です。これ以外に台湾人気NO.1のB級グルメ「蚵仔煎」もありますよ。ドリンクの古早味紅茶も含めて全ておいしいです。地元の人たちはこんなおいしいものが毎日当たり前のように口にできて、羨ましい限りです。

 安平老街の魅力は食べ物にとどまらず、聖母廟、安平古堡、德記洋行、安平樹屋などの古跡も見所として知られています。でも僕らはもう観たことがあるのでもういいでしょう、とし、杏仁豆腐のカキ氷を食べに行くことにしました。

  • 蚵捲
  • 蚵捲
  • 蝦派(エビのパイ)
  • 蝦派(エビのパイ)
  • 蚵仔煎
  • 蚵仔煎
  • 陳家蚵捲
  • 陳家蚵捲

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那個年代杏仁豆腐冰

 那個年代杏仁豆腐冰には何度も何度も来たことがあります。でも杏仁のあの濃厚な香りが忘れられず、僕らは台南を訪れた際には必ずここに寄っています。忙しくっても無理やり時間をひねり出し、足を運んでいるのです。ここの杏仁にはそんな魔の魅力があるんです。

 僕は杏仁茶を注文し、他の2人はイチゴ杏仁カキ氷と小豆ミルク杏仁豆腐カキ氷を頼みました。杏仁だけでなく、他のトッピングなんかもおいしい。こちらでは伝統的な作り方に現代ならではのアイディアを加えてつくっているそうで、それが見事にマッチして忘れられない味を生み出しているんです。

  • 杏仁茶
  • 杏仁茶
  • イチゴ杏仁カキ氷
  • イチゴ杏仁カキ氷
  • 小豆ミルク杏仁豆腐カキ氷
  • 小豆ミルク杏仁豆腐カキ氷
  • 那個年代杏仁豆腐冰
  • 那個年代杏仁豆腐冰

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台湾一周自転車の旅へ

 カキ氷もなくなり、空も暗くなってきました。これまで付き合ってくれた旅々スタッフも台北へ戻らなければなりません。車で駅まで送り、ホームで2人の乗った列車がゆっくりと出て行くのを見送りました。こうして楽しかった2日間はあっという間に過ぎて行き、再び台湾一周自転車の旅がスタートです。

15日目のADIAデータ

走行距離
30km
消費総額
また0元(全部会社の経費)