台湾一周自転車の旅

4日目 南澳-花蓮鹽寮

2009年10月29日 晴れ

台湾地図 一晩ゆっくり休んだら、僕の右足は奇跡の如くすごい勢いで回復してきました。ちょっと腫れてて、少しばかり痛くて、走れずジャンプできず歩くのがつらい他は、全く問題ありません・・・。それでも何とか阿美と蘇花公路を走り、花蓮まで行かないといけません。超人的な意思に強い運がなければ、きっと答えはでないんだろう。

 南澳を出発する前に、駅前の観音菩薩に旅の無事を祈りました。さらに加えて、風が吹きませんように、雨が降りませんように、毎日自然に目が醒めるまで寝ていられますように、お金を借りても返さなくてよくなりますように、とお願いをしました(ちょっと欲張りすぎたかな^^)。

蘇花公路で

 山を越え谷を超え、橋を渡り、連なる山を抜けていき、傍らの風景は様々な姿を見せてくれます。蘇花公路は手を加えられていないありのままの自然が残るエリアです。 緩やかな山並みに清らかな渓谷。そして原住民タイヤル族(泰雅族)の生活の地が多く残されています。とても美しい蘇花公路ですが、勇者でないとこの山に打ち勝つことは相当難しいです。山中でイノシシ狩りをするより、海でトビウオを捕まえるよりずっと困難なことなんです。でも僕は勇者じゃないけど、阿美戰車がいれば山を越え進んゆけます。どうしてかというと阿美戰車はアミ族(阿美族)の優秀な血を引いているから(MERIDAです)。これに勇敢に突き進む超人的な意志が加われば、何も恐れることはありません。

 夢は甘く美しいものですが、現実は残酷です!10月はもう秋で、真夏日のような暑さはなく冬の寒さもありません。でも、蘇花公路の鬼のように厳しい地形に危うく虚脱状態に陥るところでした。片側は高くそびえる山の絶壁。そして反対側には険しい崖。転がり落ちてくる石ころだけでなく、路上の細かい砂や石にも注意しないといけません。滑ったら頭を打って流血したり、すごいことになってしまいそうです。いつまでも続く上り坂に数え切れないほどの大型トラックにとっても危険な薄暗く狭いトンネル。ホントにワンワン泣きながら家に帰りたくなります。

  • 無事旅を終えられますように
  • 無事旅を終えられますように
  • 蘇花公路へ
  • 蘇花公路へ
  • 連なる山々
  • 連なる山々
  • 犬どアップ
  • 犬どアップ

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不思議なこと

 ペダルを踏みながら怒りの言葉を吐き出し、少し進んではため息をつき、そして自転車台湾一周の旅に挑戦しちゃった自分を呪っていました。何よりこんなに進みにくい蘇花公路が恨めしくてたまりません。

 でも、不思議だったのが、大型トラックはたくさん行きかっているのに、ADIAがトンネルを通る時にはまったく出くわさなかったこと。どこへ行ったのか姿が見えませんでした。他の車も通らず、横向きに、寝そべって、さかさまになって、どんな風に自転車に乗っても全然へっちゃらな気がしました。トラックも車も通らないので余裕で写真も撮れちゃいました。キャンプをしたり、バーベキューパーティーをしても全く問題なし。ここには10ちょっとのトンネルがありますが、トンネル内でトラックに遭遇することはありませんでした。トンネルで大型トラックににらまれるというストーリーは、多分他の人の自転車台湾一周旅行の物語にあるだけなんでしょう。神様は無邪気な人を特に可愛がります。観音様がおバカで笑うと間抜けな感じのするADIAを見て(でも内心はとっても悪魔で、いつも世界征服を妄想しています。)、こんなVIP級の交通管理をしてくれたのかもしれないです!

  • 4日目のADIA
  • 4日目のADIA
  • 坂が続く蘇花公路
  • 坂が続く蘇花公路
  • 狭いトンネル
  • 狭いトンネル
  • 誰もいないトンネル
  • 誰もいないトンネル

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和平のセブンイレブンと警察署

 色んなことと格闘しながら前進し、ようやく地球人たちがどうしても実現できない「和平(平和)」という名の街へ到着しました(どうして大人たちはいつも殺しあったりするんだろう。私はあなたが好きで、あなたは私が好きでって、これでいいんじゃないの?)。和平に着いてから、僕はこの街唯一のセブンイレブンへ突進。何でかと言うと友達から「自転車で来店した人はスラーピー無料」というお徳情報を聞いていたから。Sサイズの小さなスラーピー。だけど、果敢に蘇花公路に挑んでいる勇者だけがもらえるものです。自信が出てきました。

 スラーピーを飲み終えてから、旅を続ける前に警察署へ行きました。誤解しないで。ADIAは入浴中の女性を覗き見したわけではなく、小学生からお小遣いをカツアゲしたわけでもありません。おトイレに行きたかったのと、無料の水をボトルに入れたかっただけです。台湾にはどんな場所にも警察署があります。お金を借りるんじゃなければ、自転車旅行中の人は、水の補給、トイレの拝借、自転車の修理、それに警察のおじさんとおしゃべりすることもできます。

 ここの警察の人はカワイイです。僕が来たのを見ると、ちょっと恥ずかしそうに「後で写真撮ってもらってもいい?ついでにサインも。」と話しかけてきました。そしてきりっとした凛々しい表情でパチリ。警察の制服を着ていなかったら、とても人懐っこくてちょっとやんちゃで、冗談を言って人を笑わすのが大好きな人達です。

  • 和平村へ
  • 和平村へ
  • セブンイレブン
  • セブンイレブン
  • スラーピー(無料)
  • スラーピー(無料)
  • 和平の警察官
  • 和平の警察官

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夕刻の蘇花公路

 夕方4時。僕はまだ蘇花公路にいました。この時の夕陽はあまりにもきれいで、怖さを忘れさせてくれました。物憂げなブルーの海に、黄金色に輝く夕刻の太陽。ちょっとけだるそうに崖のあたりに落ちていきます。そこはとてもとても静かで、いつもチャカチャカ動き回り落ち着きのないADIAも、ゆっくりと自転車を停め、夕陽にうっとりと見入っていました。

 目を大きく見開いて、ぽっかり開いた口からはよだれも出てしまっている。こんな顔をするのはミニスカート姿のボインギャルが僕の前を通った時だけ。この時はそんな顔じゃありませんでした。

  • 蘇花公路交通規制中
  • 蘇花公路交通規制中
  • 和仁ビーチ
  • 和仁ビーチ
  • 有名な清水斷崖
  • 有名な清水斷崖
  • 4日目の阿美戰車
  • 4日目の阿美戰車

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花蓮に到着

 花蓮に入る前、僕の旅の状況を気にかけてくれる電話が何度もかかってきました。でも電話の相手はまだ会ったことのない見知らぬ友達。花蓮で涼麺(台湾風冷やし中華)のお店をやっている自転車仲間です。ネットで僕の旅のことを知ってから、時折電話をくれては、どうやって坂を上って行く時の負担を軽減するか、とか、長時間自転車をこぐ際にタマが爆発してしまわない秘訣など、サイクリングに役立つ豆知識を教えてくれます。今夜は彼のお店へ行く予定です。温かいご飯が僕を呼んでいるのです。今日泊まる所がなければ、彼の家に泊まってしまってもいいのです。もちろん無料です!!

  • 花蓮到着
  • 花蓮到着
  • 橋を渡ります
  • 橋を渡ります
  • 膝蓋麺店?
  • 膝蓋麺店?
  • 河沿いで
  • 河沿いで

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小温ファミリーに感謝

 花蓮へ入ってから、僕は電話で案内してくれた通りに進み、市内の「193小舖」に到着しました。電話の主である小温にその奥さん、娘さんが、まるで久々に会う友人のようにADIAを歓迎してくれました。おいしいものを全部持ってきてごちそうしてくれました。「193小舖」の涼麺はこの上なくおいしくて、おかず料理も絶品。たらふく食べてしまいました。小温の娘さんは僕と同じくスポンジボブの大ファン。今度スポンジボブの映画を一緒に観ようね、と約束をしました。

 こんなによくしてもらっても、僕はいつもただで飲み食いしているあの手を出すしかありません。おいしい手作り涼麺の写真を一生懸命きれいに撮りました。さらに小温一家の幸せな家族写真も撮影し、感謝の気持ちを表しました。食べ終わってから、小温はなんと10キロちょっと離れたところにある今夜の宿泊民宿「越牆工園」まで、自転車で一緒に来てくれました。そして民宿に到着すると、月明かりでぼんやりと照らし出され、風も強い道を1人帰っていたのです。

 小温ありがとう。小温のステキな家族もありがとう。みんなのおかげで僕は温かく優しい気持ちで夜を過ごせます。今晩は楽しい気分でとこにつくことができるよ。夢を見ながら笑っちゃうかも!!

  • 193小舖
  • 193小舖
  • 193小舖
  • 193小舖
  • 小温家族写真
  • 小温家族写真
  • ADIAも参加
  • ADIAも参加
  • 鶏絲涼麺
  • 鶏絲涼麺
  • キムチ涼麺
  • キムチ涼麺
  • ゴーヤのおひたし
  • ゴーヤのおひたし
  • 小温と愛車の小菊花
  • 小温と愛車の小菊花

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4日目のADIAデータ

朝食
朝ご飯屋で購入(32元)
昼食
7-11で購入 (79元)
オヤツ
7-11のスラーピー(7-11のおごり)
夕食
193小舖爆好吃の涼麺(撮影サービスと交換)
宿泊
越牆工園民宿(撮影サービスと交換 *とってもきれいな部屋!)
移動距離
約93.1km
消費総額
111元