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いってぇー!と声が聞こえてきそうなリアルな表情、ただいま抜歯の真っ最中。このお兄さんは、今をさかのぼること3000年ほど前、台東に住んでいた卑南族(ピユマ族)の一員。謎の巨石文化を生きた、台湾最古の人類の1人です。
卑南族の集落遺跡があるのは、台東駅のすぐ近く。日本統治時代から遺跡の存在は一部に知られていましたが、10年ほど前に台東駅移転工事のため地面を掘り返したところ、その遺跡の規模は80ヘクタール以上とアジア最大級であることが判明。工事の計画は変更され、遺跡は卑南文化公園として保存されることになりました。現在でも発掘作業は進められていますが、遺跡の大部分のエリアは公園として開放され、ビジターセンターでは発掘品などを見学することができるようになっています。
卑南族が台東に住んでいたのは、約2300年前から5300年前の新石器時代。当時としては最大級の集落規模だったと考えられており、遺跡からは2000以上の石棺をはじめ、土器や石器、武器や翡翠のアクセサリといった埋葬品など、数多くの貴重な資料が出土しています。卑南族の特徴は高度な石の加工技術を持っていたこと。不用意に触ると皮膚が切れてしまいそうなほど鋭い石器はもとより、埋葬には石を薄い板状に加工して作った棺を用い、また半月型で上部に穴が開いた2〜3mほどの石柱を数多く建てています。この石柱についてはその目的が判明していないのですが、環太平洋の巨石文化を解明するキーになるのではと注目されているそうですよ。
さて、最初にご紹介した抜歯風景ですが、これは卑南族の成人式の様子だそうで、犬歯を二本とも抜いてしまうのが、大人になった証だったのだとか。昔も今も、大人になるには痛みが必要なのかもしれません・・・?
卑南文化公園はなだらかな丘の斜面にあり、海からも数キロと最高の生活環境にあるように思えるのですが、ある時期を境に卑南族はこの地を去ってしまいます。現在の台湾に生きる卑南族とも民族的には異なるのではないかという説もあり、まだまだ謎が多い存在のよう。古代史ファンは要チェックですよ!
【台東 卑南文化公園】
住所:台東市南王里文化公園路200號
電話:(089)233-466 定休日:月曜日、旧暦正月
交通:台東駅から車で約5分
HP: http://www.nmp.gov.tw/
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