2017年6月7日

家の傍の慣れ親しんだ味 不糊麵線

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。
※写真クリックで大きなサイズの画像が表示されます。

[日本語]  [中文]
お店の外観

お店の外観

お店の暖簾

お店の暖簾

自家製の辛みソース

自家製の辛みソース

綜合麵線

綜合麵線

厨房の様子

厨房の様子

お店の看板

お店の看板

 「大腸麺線の小を一つ、それと綜合麺線を二つ、一つは大で、一つは小で!」

 不糊麺線は、高雄の漢神百貨(漢神デパート)の傍にある木の幹に接した軒下の小さいお店で、たった2席の簡単な席があるだけです。台湾伝統の下町の味、蚵仔麺線 (牡蠣入り麺線)を売っています。鍋の麺線をすくう匙の音が絶え間なく聞こえ、香辛料の香りが高雄の高い気温の中に漂い、嗅覚を刺激します。蚵仔麺線の香りは、嗅ぐとよだれが出てしまいそうなほど食欲をそそります。

 メニューは、中国語、日本語、英語でシンプルに書かれ、「綜合麺線(モツと牡蠣入り麺線/大35元)」「大腸麺線(モツ入り麺線/大55元)」「蚵仔麺線(牡蠣入り麺線/大55元)」「清麺線(具無し麺線/大35元)」があります。注文の際には、辛いソースを入れるかどうか、またコリアンダーとおろしニンニクを入れるかどうかも選べます。一つの大鍋で麺線を作り、売り切れ次第終了です。営業時間は午後5時30分までですが、大体午後2、3時頃には売り切れてしまうそうです。

 「不糊」には、まじめというが意味があります。デザイナー出身のオーナーは、店の看板から、テイクアウト用のカップまで自身でデザインしています。伝統的な台湾の屋台のイメージとはかけ離れた印象ですが、麺線は伝統的な台湾の味です。お店をオープンする前には、約2年の月日を費やし研究を重ね、台湾中の麺線を食べ歩きました。

 「不糊」にはもう一つ、とろみが無いという意味があります。台湾各地の麺線を食べて比較的スープのとろみが少ない方が自身の好みだと気づいたオーナーは、何度も調整を加え、様々な店の店主たちから学び、今の味を創り出しました。「この麺線はさらりとした口当たりで、麺線の一本一本の食感をしっかり楽しむことができます。私自身がとろみの強い麺線が好みでないので、火加減を一定に保って、ずっとかき混ぜます」

 麺線の上にトッピングされたコリアンダーとおろしニンニクをしっかり混ぜ合わせて、熱々の麺線を一匙一匙すくって口に運ぶと、海の香りをしっかり纏った牡蠣とプリプリの大腸の食感を楽しめます。麺線は台湾の純手作りの面線は台湾の手作りの紅麺線(蒸し時間の調整により赤い色をしているように見える麺線)を使用しています。機械も併せて使用しての手作りではなく、本当にすべての工程が手作業で出来ている麺線です。そこに台湾産の牡蠣、豚モツを加えていて、台湾の小吃文化の要素をしっかり感じられます。

麺線を作る厨房

麺線を作る厨房

中国語、日本語、英語で書かれたメニュー

中国語、日本語、英語で
書かれたメニュー

 オーナーは、お店をオープンしたきっかけをこう話します。「台湾小吃のお店を作りたいと思ったのは、以前の仕事は一日中走り回っていて、道端にある小さなお店でちょっと休憩するのが、とても心地良かったからです。親切なお女将さんと世間話をするのが好きでした。そして最も記憶に残っているのが蚵仔麺線だったんです」

 訪れるお客の大部分が近くの住民、もしくはこの付近で働く人たちで、オーナーは特別なお客との思い出を語ってくれました。「漢神デパートには多くの日本人客がいるのですが、今日店に来てくれたのは、なんと2年前にオープンしたばかりの時にも食べに来てくれた日本人でした。あともう1組、印象に残っている日本人家族がいて、毎回台湾旅行の際に私達の麺線を食べに来てくれるんです」

 とめどなく通りを走る車の音と、大鍋から麺線をすくう匙の音。これこそが高雄という都市の生命力の一つの輪郭のような気がします。オーナーは謙虚に、自身の麺線はごく平凡な味だと話します。「私はそれぞれの麺線店には、それぞれの特色があって、それこそが麺線の一番の魅力だと感じます。実は麺線というのは本来家庭の味で、自分の家の味こそが人々の記憶の中で、最もおいしい麺線なんですよ」。漢神デパートを訪れた際には、ぜひ立ち寄って、街の風景に溶け込みながら、伝統的な家庭の味を楽しんでみてくださいね。
(記者:Amelie)

地図

【不糊麵線】
住所:高雄市前金區成功一路268號
電話:0965-348-890
営業時間:11:30~17:30(売り切れ次第終了)
定休日:火曜
交通:高雄MRT中央公園駅1番出口から徒歩15分
URL:https://www.facebook.com/nofoolvermicelli/

Loading...

▲ページトップへ戻る