2017年10月24日

澎湖の伝統的な風情が残る集落 南寮社區

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。
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南寮社區の入口

南寮社區の入口

海の浮きを使用したアート

海の浮きを使用したアート

自家農園の庭

自家農園の庭

福記魚灶

福記魚灶

魚露をためる水槽

魚露をためる水槽

バス停

バス停

農作業を行う女性たちをモチーフにした貝殻アート

農作業を行う女性たちを
モチーフにした貝殻アート

 澎湖諸島にある馬公市の市街地の東北に位置する南寮社區。コミュニティのほとんどは高齢者で、澎湖の中でも最も伝統の趣を残す集落です。南寮コミュニティの至る場所で「咾咕石厝」と呼ばれる化石化した珊瑚を使用した古い住宅を見ることができ、家庭菜園、魚灶(獲ってきた魚を加工するかまど)など、昔の暮らしぶりを残した風景が今も残り、伝統と文化を今に伝える教科書のような場所になっています。

 南寮社區は2011年に農村再生計画に参画し、文化保存と環境保護を概念とし、このエリアの荒廃した咾咕石厝などの修復だけでなく、不要になった海の浮きなどを使用したインスタレーションアートを施しています。こうした活動により、澎湖の環境教育園区として知られるようになり、観光客、学校や関連機関の団体など、多くの人が訪れるようになりました。

 バス停は、住民たちがさまざまな場所へ向かうスタート地点であり、長い歴史のある必見スポットです。カタツムリとテントウムシのデザインがあしらわれた緑色の屋根は、南寮社區が農業で発展してきたことを表し、カタツムリとテントウムシは住民の自然との共生に対する尊重の念を象徴しています。またコミュニティの入り口の壁には、農作業や漁業を行う女性をモチーフにした貝殻アートが描かれていて、とても印象的です。

 澎湖県全体でも咾咕石厝や珊瑚石の壁はあちこちで見ることができます。これは昔からここに住む人たちが採ってきた硬い珊瑚礁を利用し、壁を作ったことが始まりで、特に畑などの周りに多く見ることができます。珊瑚礁の壁が強い海風を防ぎ、農作物がよりよく育つようにという知恵が詰まっています。また、住宅にも珊瑚礁の壁がよく取り入れられていて、海から吹く冷たい風を遮る以外にも、珊瑚石の隙間から風が抜けて、家の中を冬は暖かく夏は涼しく保ってくれる効果もあります。

化石化した珊瑚の壁

化石化した珊瑚の壁

いわしなどを加工する魚灶

いわしなどを加工する魚灶

 大小90以上もの島で構成され、四方を海に囲まれている澎湖諸島では、昔から漁業で生計を立てる人が多く、各漁港に魚灶(魚を炊くかまど)が設置されており、獲れたばかりの新鮮なイワシなどを加工処理してから日干しし、販売していました。南寮社區には、現在も完全な状態で保存されている「福記魚灶」があります。かまどの上には大鍋を置くことができ、かまどにくべる薪の量で火加減を調節します。この時に採れる「魚露」(台湾のナンプラー風の調味料)は、この地域の家庭では欠かせない調味料です。魚灶は、昔のこの地方の生活の縮図であるだけでなく、澎湖の人々にとっては懐かしい故郷の味わいなのです。
(記者:Hana H.)

地図

【南寮社區】
住所:澎湖縣湖西鄉南寮村
電話:06-992-1759
営業時間:全日
定休日:無し
交通:馬公空港から車で約15分
URL:http://www.idoc.tw/nanliaopenghu/

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