2017年11月20日

昔のお茶工場でタイムトラベル 新芳春行

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。
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お店の外観

お店の外観

新芳春行特別展

新芳春行特別展

レトロな生活空間

レトロな生活空間

紫色大稻埕の撮影セット

紫色大稻埕の撮影セット

中庭と竹モチーフの排水管

中庭と竹モチーフの排水管

新芳春烏龍茶

新芳春烏龍茶

東方美人茶

東方美人茶

 台北の民生西路に位置する新芳春行は、83年もの歴史があり、以前は台北最大の茶工場でした。2009年に市定古跡に指定され、2011年から2015年にかけて、8000万元という巨額の資金を投じて修復工事が行われました。レトロながらもオシャレでモダンなデザインが施され、外観にも内観にも当時の大稻埕の資産家の雰囲気が漂っています。

 新芳春行のオーナー王連河さんは、1913年に父親の王芳群さんと中国から台北の大稻埕を訪れました。王さんは当時16歳。王さんの家は以前から茶葉業に従事していて、事業はさらにタイやベトナムへと拡大していきました。1980年代になると台湾茶葉の輸出規模が徐々に縮小され、新芳春行では、建物の一部を家具問屋に貸していましたが、2004年にはそれも停止し、正式に製茶事業の歴史を閉じることとなります。戦争や政権交代といった激動の時代にありながら、幸運にも現代に残された日本統治時代の住居とビジネスが混合した建物。建物を通して台湾茶葉産業の歴史を垣間見ることができます。茶行の建築は現在政府に寄贈されていますが、王連河さんの息子である王國忠さんは、今でもよく茶行を訪れているそうです。運がよければ、建物の参観中に3代目の王國忠さんに会えるかもしれませんよ。

 新芳春行は、台北市を代表する3階建て文化建築空間です。三開間三進(間口が三間、奥行き三間)の造りで、約500坪の家屋です。以前は「茶行」「烘焙茶工廠(焙煎お茶工場)」「倉庫」「主人住宅」の4種類の機能を持ち合わせていました。現在では1階がお茶産業の物語、大稻埕の歴史、行商人のエピソードを展示しています。文字、文物、投影による「新芳春行特展(新芳春行特別展)」も開催されています。また、焙籠間(焙籠部屋)、風選間(風選部屋)、揀梗間(揀梗部屋)も観覧でき、製茶の昔懐かしいひと時を感じることができます。1階には更に「柑仔店的貓屋小賣所(猫屋のクリエイティブショップ)」が展開されていて、お茶に関連する商品が販売されています。その中でも台湾南投産の「新芳春烏龍茶/380元」は、オシャレなパッケージでお土産にもぴったりですよ。更に、この趣深い建物の中でお茶や茶點(お茶請け)をいただくこともできます。「東方美人茶(ポット250元)」と「綠豆糕(緑豆の落雁/単品165元・箱別途50元)」は、お店のお薦めの組み合わせです。

 2階に上がってみると、目に飛び込んでくるのは、2016年の台湾ドラマ「紫色大稻埕」の撮影に使用された風景。このドラマは、新美術、新ドラマ、新文化という3つの時代の要素を織り込み、西洋絵画に影響を受け、自由思想を持った台湾の若い女性が、自我に目覚め成長していく過程を描いています。ここでは、細部にいたるまで研究し尽くされた独特の衣装や美学を見ることができ、当時の様子に思いを馳せることができます。まるで昔にタイムスリップしたかのようなひと時を過ごすことができるでしょう。

綠豆糕

綠豆糕

3代目の王國忠さん

3代目の王國忠さん

 3階では王さんの家の生活風景が再現されています。高貴で上品な客間、王國忠さんの母親が使用していた八角形の大きなベッド、西洋風でオシャレな壁紙が張られた木製の部屋、そして公媽廳(先祖を祀る部屋)などがあります。また、第一の棟と第二の棟をつなぐ庭に当たる「穿心廊」は、茶行では重要な空間の一つで、お茶を味わい、品質を検査する際に使われていました。

 1階の赤レンガ、竹の外観の排水管、3階ベランダの天井のランプソケットと飾帶、「芳」と「春」を頭文字にして「茶」の意味をもたせた對聯(門の両脇に対句を記したもの)、屋上の胸壁に施された剣のデザインなど、さまざまなところに東洋と西洋の交錯が見受けられ、古い建築の魅力を存分に感じられるはずですよ。
(記者:Stacey)

地図

【新芳春行】
住所:台北市大同區民生西路309號
電話:0923-613-316
営業時間:09:00- 17:00
定休日:月曜日
交通:MRT雙連駅2番出口から徒歩15分
URL:https://www.facebook.com/新芳春行特展-1119304481426235/

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