院長インタビュー

國立故宮博物院  院長

 輔仁大学でフランス文学、文化大学大学院で芸術史、 パリ第四大学で芸術史と考古学を学ぶ。1972年より國立故宮博物院に27年間勤めた後、輔仁大学で教授として教鞭をとる傍ら、博物館學研究所を設立。2008年5月20日、國立故宮博物院の院長に就任。


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リニューアルにより展示方法が変わりましたが、見学者の評判はいかがですか?

 以前の院長杜正勝氏は歴史学者でもありましたから、歴史的角度から芸術を表現していましたが、故宮の収蔵品は、皇帝風の華やかなものが多く、歴史的に表現するには少々難しい内容でした。私たちは今後、収蔵品の性質に合わせて展示をしていこうと考えています。たとえば銅器、玉器、磁器に分けるなどして。年代ごとに分けて、参観される方により明確に展示品を理解していただけるような効果が出せればと思います。この計画は1年以内に完成する予定です。

収蔵品について、常設展、特別展とも、展示する収蔵品はどのような基準で選んでいますか?

 故宮には研究所が3つあり、それぞれ50~60人の研究員チームで構成されています。故宮の展示内容は各チームによるもので、この作業は研究上、非常に重要な意味のあることなんです。展示品の性質を表現し、文字で説明することで展示品の時代背景などを皆さんにわかっていただかなければならないんですから。

 チームでは1年でいくつの展示会を開くかなどを決め、専門知識のあるスタッフが詳細なプロジェクトを用意していきます。展示会内容は2、3年でようやくできあがるんですよ。

展示していない収蔵品にはどのようなものがありますか?

 故宮の所蔵品は約65万点ですから、もちろん全て展示することはできません。展示会はテーマを企画してから開催していますから、テーマ外のものは展示していません。通常書畫は3ヶ月ごとに、年代の古い書物は保存や修復のことも考慮して3年に1度入れ替えています。

膨大な数の収蔵品がありますが、その保管や調査でどのような苦労がありますか?

 保管と修復は不可欠ですので、ベストな環境で保存しています。今、大掛かりな数量確認作業中なんですが、20年近くこの作業をしていなかったので、故宮内以外の方の力もお借りして進められればと思っています。細かな作業ですので3年後には完了の予定です。

何十万件もの文献資料を収蔵していますが、収蔵は今も進んでいますか?

 ええ、進んでますよ。故宮には常に新しい収蔵品が必要で、今は主に王室のものを集めています。コレクションには購入、継承、寄付などの方法がありますが、今は購入がメインです。購入には予算があって、研究員のデータと関連機関の3段階の審査を経て予算が出されます。もちろん審査スタッフは毎回入れ替えています。収蔵品はコレクターや国外の骨董商、関連マーケットで購入しています。

嘉義分院について、分院の意義と役割を教えてください。

 故宮の収蔵品は台北の故宮博物院へ足を運んで観ていただきたいと思っていますので、嘉義分院の展示とは内容も特徴も大きく異なります。特徴がなければ誰も行こうとは思いませんから、アジアアートの博物館にしようと考えています。アジア文物をメインにし、これまで台湾国内にはなかったタイプの博物館にします。国外から来た方も、興味を持って足を運んでくれると思いますよ。

今後、海外の博物館や美術館との相互交流や、海外展示の予定はありますか?

 今計画を進めています。2010年にイギリスの大英博物館と人体の美をテーマにした展示会を共同開催する予定です。2011年にはフランスのヴェルサイユ宮殿美術館と康熙皇帝、ルイ14世にまつわる展示計画を進めてます。

最後に日本人観光客へのメッセージをお願いします。

 故宮収蔵品の美しさをその目でぜひお確かめください。皆様のご来館をお待ちしています。

周院長からのビデオメッセージ(中国語)

※画像クリックでビデオメッセージ(中国語)が見られます。


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