蘭嶼、緑島特集

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蘭嶼 伝統地下屋

1. 蘭嶼の伝統地下屋とは

伝統地下屋伝統地下屋MAP

 蘭嶼の東清湾に面する野銀部落では、現在でも地下屋が残り、そこで生活している人がいます。地下屋とは、海岸から続く斜面に地面を掘り下げ、屋根を取り付けた半地下の家屋です。半地下にすることで、蒸し暑さを緩和し、台風などの強風から守ることができます。

 野銀部落では、かつて住居として使われていた地下屋に宿泊体験ができる民宿が1軒あり、実際に宿泊しました。地下屋の宿泊体験と野銀部落についてはこちらのページをご覧ください。


2. 伝統地下屋カルチャーガイド

玄関母屋玄関
玄関母屋玄関
あずまや(涼亭)あずまや(涼亭)

 海岸から山に続く斜面を利用して作られた地下屋の母屋の入口は低く、室内へは腰を曲げて這うようにして入ります。小さな洞窟のような室内は思いのほか乾燥しており、外気に比べて少し涼しく感じます。特に夏は非常に蒸し暑い蘭嶼島では、この涼しさはとても貴重で、地下屋が発達した理由もそこにあるそうです。

 地下屋は一般的に、母屋とその左右にある仕事部屋とあずまや(涼亭)の3つの構造物から成り立っています。母屋のある中央のスペースは魚を干したり、船を建造、修理する際に使われます。またこのスペースは家族の団らんの場ともなっており、長老専用の「靠背石(背もたれ石)」もここに置かれています。仕事部屋は客室にもなり、高台にあるあずまや(涼亭)は景色を眺めながらおしゃべりを楽しむ休憩所として使われます。景色を眺めながらぼんやりするので「發呆亭」とも言われます。

靠背石(背もたれ石)靠背石(背もたれ石)
前室母屋前室
厨房母屋厨房

 母屋はずっと以前には完全に地下に掘られていたそうですが、時代とともに半地下に移動しました。それでも天井はかなり低いため、とても立つことはできません。室内空間は玄関、前室、後室と並んでおり、後室には家の中心となる「宗柱」があり、床も最も高い位置にあります。

 玄関はドアが無く戸外と一体となっているので、採光は抜群です。玄関と前室の間の壁にはいくつかの窓があり、室内への唯一の光源となっています。この窓が出入り口にもなり、掘り出した木の扉で開閉できるようになっています。前室は床が高く入口も小さいため、ほとんど這うようなスタイルで入室するしかありません。

 しかし狭いながらも生活の知恵が随所に見受けられます。たとえば入口に卵型の白い石が並べられているのですが、これは月の光を受けて輝かせ、夜の照明代わりにしたそうです。また天井には板が渡され、台所用品の置場になっています。厨房を開放的な玄関ではなく前室に置いた理由は、冬場の煮たきの熱が暖房替わりになるからで、また煙が白蟻を駆除してくれるという効果もあるそうです。

母屋後室と宗柱母屋後室と宗柱
ヤギの角ヤギの角や骨
仕事部屋仕事部屋

 母屋は一番重要な部屋で、食事、睡眠など、生活の主な活動がここで行われます。家を建てる際には、材料集めから建築まで部落の全員が動員される掟があり、完成までには数か月がかかるそうです。また釘は一切使わず、完全に木の組み合わせのみで造っています。半地下構造で重要なのは湿気の排除と排水ですが、家の周囲に完備されている排水システムにより大雨でも水が溜まることはありません。素朴な家ながら、100年を超える間、台風や津波にも耐えてきたことを考えると、先人の知恵には脱帽せざるを得ません。

 また、室内には数多くのヤギの角や骨が飾られていますが、これは祭祀の時に神様に捧げられたヤギの記念で、数が多ければ多いほど、その家が裕福であることを意味します。

前室の窓前室の窓のムクの木の扉
母屋、靠背石、涼亭母屋、靠背石、涼亭
木彫りの生活用品木彫りの生活用品

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