油杉家園(油杉日式宿舍)







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歴史の扉を開けてみる

 師範大学の語学センター横に広がるエリアでは、たくさんの風情ある家屋や樹木が目にとまります。都会の一角にあるとは思えない程緑が豊富で静寂があります。木陰でおしゃべりをする学生や、散歩する老人などゆっくりした時間が流れています。

 この建物は、もともと日本統治時代に林務局の一般職員が住む宿舎でした。この一帯の建築の素晴らしさを知った付近の住民の熱心な思いが実り、2000年頃から家屋や樹木を守る活動が活発になり、『台灣油杉社區發展協會』が設立され保存化が進みました。そして2008年頃から、予約制ではありますが一般開放されています。歴史的な背景をもつこの建築を保存することには賛否両論ありますが、建築としての素晴らしさは残す価値があるという理由から丁寧に保存されて、周辺の環境や雰囲気も調和した街づくりが行われています。

 ここにある家屋は、日本様式ながらも台湾の気候にあわせて造られたもの。たとえば、雨の多い台湾の気候にあわせて、床は少し高めに作られていて、1棟が2軒の家から成り、入口が二つある『雙拼雙玄』と呼ばれる造りになっています。これは大変めずらしく、日本でもあまり見る事ができないものだそうです。また、木で造られた家屋は、湿度が高い台湾では水分を吸収してくれるため、とても過ごしやすい家へと変化します。いわば呼吸する家なのです。

 そして、このエリアの見どころはもう1つ。様々な樹木です。ここにはマツ科の樹木である樹齢80年の台湾油杉をはじめ、スターフルーツやパパイヤ等、台湾特有の樹木がたくさん見る事ができます。この地に多くの樹木が植えられた始まりは、日本人の庭に木を植えるという習慣だそうです。今では周辺マンション等も積極的に鉢植えを置いたり木を植えたりしているため、緑ゆたかなエリアとなりました。

 台湾へ来たら、美味しい物を食べるのはもちろんの事、歴史や古跡、日本と台湾のつながりなどに目を向けるのも楽しいかもしれませんね。このエリアは美食店の多い師大夜市や永康街からも目と鼻の先。お腹一杯になったら、ぶらぶらとお散歩はいかがでしょう。なお、家屋の観覧には入場料は必要ありませんが保存協力の為に寄付してはいかがでしょうか。

住所 台北市大安区金山南路2段203巷36號
電話 02-2397-4785
※見学希望の場合は黄さんへ(日本語不可)
HP http://fha.org.tw/
営業時間 土曜日の午後14:00-17:00のみ予約制で開放
予約 必要(できるだけ1週間前までに)
言語 中国語・英語